×近況報告

ちょっとチェックしたら、ブログに広告がついてしまって流石にやばいと書き込み。
現在入院中なのです。
外泊で家に戻って、ブログ書いてます。

年末年始体調崩した延長で、いろいろあって２月から入院中です。
来週あたりには退院できるといいな～と思ってます。
先生も通院の方向で考えてくれているようですし。

退院しても、しばらくは日常生活慣れるまで時間がかかると思うので、更新はたぶんだいぶ先になるかと思われます。
年始に楽しみにしていた方、申し訳ないです！！
皆さまも健康には気をつけて下さいませ。

とりあえず、せっかくなので１つ短いアホ話し置いてきます。

最強のもっふもふ


『ちょい、ちょい、姉さん、姉さん。いいもの見せてやる』

ひょいひょいっと手招きされて、シリンは何だろうと翔太の方に近寄る。
海の底にある研究室は広く、そのすべてをシリンはまだ把握していない。
今日はなんとなく倉庫周辺をふらふらしている所に、翔太の手招きを見つけた。

『なんかあるの？』
『いいもん見つけたんだよ。丁度保存状態もいいみたいだしな』
『いいもの？』

暗い倉庫のなかから、よいしょっと翔太は大きな何かを取り出す。
ぼすんっと音を立ててシリンの目の前に現れたのは大きな縫いぐるみのようだった。

『こ、こ、これは……っ！！』

茶色のもふもふ毛。
お腹の部分はちょっと黄ばんでいるけれども白くてもふもふそうな毛。
くりくりした黒い目に、黒い鼻。
完全メタボに思えるその体形がとても愛らしい。

『………なんで、○トロの等身大ぬいぐるみなんてあるの？』

そう突っ込んだシリンは決して間違っていないだろう。
この研究所は生活区も兼ねていただろうから、多少の娯楽の道具があってもおかしくない。
だが、この巨大な等身大と思えるぬいぐるみがあるのはどうなのだろうか。

『勿論さわり心地がいいからに決まっているだろ？！』
『さわり心地…ってまさかっ！』
『そう！そのまさかだ！当時の科学技術の粋を結集して作り上げたどぅ～るが君の毛と同じもふもふの毛を使っているんだ！』
『おおおおーー！』

目をきらきらと輝かせるシリン。
だが、ここは翔太の言葉に突っ込むべきところだろう。
高度な科学技術を使って作られたのがトト○のぬいぐるみとはこれいかに。
それとも、お子様から大人にまで大人気のキャラクターだったため、反対もなく作られたのだろうか。

『い、今のさわり心地は…』
『保存状態良かったら、当時のままだろ』
『うわ、うわ、うわ……顔をうずめて昼寝したいっ！』
『流石にアイツら種族に腕枕ならぬ、腕敷布団になってくれなんて言えないだろ？だから、ちょっと作ってもらったんだよな』
『あ～、そうだよね。流石に敷布団は失礼だもんね。腕枕ならやってくれるかもしれないけど…』

ここでグルドあたりがいたら、”腕枕もやめておけ”と突っ込む所だろうが、生憎とこの会話に突っ込む人は誰もいない。

『姉さんと良く話してた、グルドは腕枕ならやってくれそうなのか？』
『どうだろ？胸元撫でまわしはＯＫもらって、存分に感触楽しんだけど』
『おお！で、もふもふ感は？』
『グッド！合格レベル！！』

びしっと親指を立ててみせるシリン。
グルド本人がその時どんな気持ちだったのか、知りもしないだろう。
同じ感覚を持つ翔太も、グルドと同じ男とはいってもさっぱり想像もついていない。

『アイツも結構毛並よかったからな～』
『グルドは息子だしね～』
『優先遺伝だと思うか？』
『そう思いたい！』
『だよな！』

盛り上がるもふもふ談義。

『とりあえず、コレ、日干しでもしておくか？』
『うん、うん、うん！！！』

これと翔太が示したのは巨大もふもふ○トロのぬいぐるみだ。
法術できっちり現状維持ができるよう保管してあったとしても、暗い所にしまってあったのだから、太陽の光でさらにもふもふ感をアップさせたいだろう。
満面笑顔で大きく頷くシリン。
このもふもふに顔をうずめられる日を思って、ものすごく楽しみになる。

（うあ、うあ、うあ、楽しみ～～）

これほどまでにはしゃぐシリンを見れるのはこういう時くらいだろう。
なまじ、中身が大人に近い分、普段はいい子でいるのをなるべく心がけているシリンである。
冗談を言ったり、笑いあったりする事はあっても、今はまだ、こうして本気ではしゃぐことができるのはここでのみかもしれない。