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×正義のひぃろぉ

2008-11-04 21:08

時間軸は第二部。これも再掲載。
マリーさんシリーズ、初の番外編!(笑)


正義のひぃろぉ


イディスセラ族のカイ様がこのフィリアリナのお屋敷に滞在されるようになってから、お屋敷はとても賑やかになったのです。
何故かといいますと、よくお庭で姫様とカイ様、それからクルス殿下のお三方でお茶を飲んでいらっしゃる日がよくあるのです。
いつも思うのですが、カイ様と姫様はこのお屋敷にいらっしゃいますから不思議ではないのですが、クルス殿下はどちらからいらっしゃるのでしょう?
時々、いつの間にか姫様のお部屋にいたりする事があるのですが…これって、聞いてはいけないこと、よね?

「なぁ、なぁ、シリンは何がいいと思う?」
「何って…本当にやるの?」

姫様が年相応の表情をされるのは、この時くらいなのです。
カイ様の言葉に呆れたような表情を浮かべている姫様。
あきれ顔の姫様も可愛らしいですね!
今日もいつもお三方のお茶会で、こんな時はいつも私がお茶の用意をさせ頂きます。
だって、他の皆ってば、クルス殿下とカイ様に近づくのは怖れ多くて嫌がるのよ!
私も皆も決してカイ様が怖いわけではないのです。
怖いのはどちからといえばクルス殿下なのは、ここだけの話です!

「ありがとう、マリー」
「どうも」
「ありがとう」

私がお茶を出すと、最初にお礼の言葉を言うのは姫様。
次にカイ様が気さくなお礼を言ってくださいます。
最後に笑顔つきでお礼の言葉をくださるクルス殿下はいつもちょっと怖いです。

「オレ的には、やっぱりなんとか戦隊とか名前作ってさ!」
「はぁ…」
「名乗ってしまったらつまらないだろう?」
「そうか?」
「名も知らない方がミステリアスだと思わないかい?」

私には何の話をしているのか分かりませんが、姫様が大層呆れていらっしゃるのは分かります。
男性のお話には姫様はついていけないのでしょうか。
でも、「センタイ」って何なんでしょう?

『おのれ翔太め…』

ぼそりっと姫様が何かつぶやいたような気がしますが、私には聞き取れませんでした。
な、なにやら、可愛らしい姫様からは想像つかないような低い声だったような気がしなくもないですが、き、気のせいですよね!
いくらあのような奥さまや旦那さまから生まれた姫様であっても、黒い所は似ないで欲しいと思うのです!

「やっぱり、外せないのは変身だよな!」
「確かにね。正体を隠すという意味でも必要だね」
「後は敵だな」
「法で裁けない外道は、そこらじゅうにゴロゴロいるだろうからその辺りは、問題ないよ」

クルス殿下、それはものすごく問題だと私は思うのですが…。

「……ねぇ、本当にやるの?」

姫様の言葉に気があったように頷くカイ様とクルス殿下。
このお二人って、こんなに仲が良かったのでしょうか?
カイ様は比較的人なつっこい感じなのですが、クルス殿下の態度がとても意外です。
そんな事を思いながら、私はお菓子を並べる。

「変身ものは、女の子にとっても憧れだって翔太さん言ってたぞ!」
「言ってたって…」
「って、エーアイが」

あ、姫様頭を抱えました。
変身が女の子の憧れというのは、私は分かる気がするのですが、姫様は違うのでしょうか?
だって、誰だって綺麗に変わりたいと思うのですよ。

「シリン姫はこういうのは嫌いかい?」
「嫌いと言うか…」
「人にばれないように狡猾に私腹を肥やして踏ん反りかえっている低能で人以下の豚を駆逐できるんだよ、楽しいと思わないかい?」
「………クルス殿下、清々しい笑顔でそういう事言わないで下さい」

あ、今度は姫様ぺたりっと机の上に頭をこてっとのせました。
か、可愛いらしいです!姫様!
姫様が可愛らしいのは当然としても。
姫様、私、今の姫様の言葉には大賛成です。
クルス殿下は意外とお口が悪いのですね。
いえ、ご本人にはそんな事口が裂けても言えませんけどね!

「んでも、こういう存在って1つくらいあってもいいとオレは思うんだけどな」
「ティッシ程広いと、隅から隅まで目が行き届きにくくなるしね」
「それは理解できるんだけどね…」

大きなため息をつく姫様。
続きが気になる所ですが、お茶もお菓子も置き終わった私は静かにその場を立ち去りました。

実は似たような内容の話題を先日のお茶の時間もお話されていたのですね。
私には良く分からない内容なのですが、姫様がお話されていることです。
ちょっと物騒な言葉が聞こえても、きっと良い事をする為の相談なのでしょう。
ええ、きっとそうに違いありません!


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