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×停滞中

2008-10-18 21:52

とりあえず、本当になかなか進まないので…;
とりあえず、これを置いていきます。
全然時系列バラバラですみません。

息抜きに、これの2nd時を書こうか迷い中



マリーさんと姫様の婚約話



「マリー、ちょっと相談があるのだけれどいいかしら?」

今日もきっちり一日の仕事を終えて、私が自分の部屋に戻ろうとした時に奥さまに呼び止められました。
ちょっと真剣な表情をされた奥さま。
何か重要なことなのでしょうか?

奥さまに呼ばれてその部屋に入ってみれば、部屋の中にあるテーブルにのせられた…いえ、この場合は積まれたという表現が正しかもしれません…書類。

「お、奥さま…?」
「マリーもちょっと見てみて。いい子がいたら考えるって返事しちゃったの」
「あの、奥さま、これは一体…」

恐る恐るその書類の一枚をぺらりっと手にとってみれば、書いてあったのはどうやらどこかの貴族のご子息のデータ。
丁寧に2枚目には絵姿もありました。

「シリンももう8歳でしょう?」
「はい」
「セルドにも話は上がっているのだけれども、婚約者を持つようにって周りがうるさいの」
「ひ、姫様にですか?!」

な、なんてことですか?!
もしやこの書類の山はすべて姫様の婚約者候補の方々のデータなのでしょうか?!
確かに名門のフィリアリナであり、大変可愛らしい姫様のお相手なのですからこれだけ候補があってもおかしくはありませんが…姫様に婚約者だなんてまだ早すぎます!

「特に頭の固い爺…いえ、ご老人の方々が、シリンだからこそ早めに婚約者を決めておくべきだと……あの狸爺、私の可愛い娘を何だと思っていやがるのかしら」

お、奥さま、言葉遣いが怖くなってます。
どうか、落ち着いて下さい。

「流石にこれだけ集められたら、放置というわけにもいかなくて、マリーにも目を通しておいて欲しいの」
「ぜ、全部ですか?」
「流石に全部とは言わないわ」

そうですよね、奥さま。
奥さまや旦那さまならともかく、私がこの量をすべて見るとしたら1か月はかかりそうですよ。

「私とグレンで、名前を見てどう考えても身の程わきまえていないだろうという候補は却下してあるわ」
「奥さま、身の程って…」
「あら、だって本当の事でしょう?セルドの耳にもこの話がはいってしまったようで、セルドにも言われちゃったのよ。身の程を知らない低能はやめて欲しいってね」

にこりっと笑みを浮かべる奥さまですが、奥さま、それは笑顔で言う台詞ではないように私には思えるのです。
けれど、セルド様もなかなか言う事がキツイのですね。
セルド様が姫様を大変可愛がってらっしゃるのは知っていますので、不思議だとは思いませんが…。

「こっちにいくつか、それなりに良さそうな子の資料があるから、マリーはこっちを見てね。もし、マリーが良さそうだなって思う子がいたら、一度シリンに会わせてみようと思っているの」
「え、ということは奥さま、姫様に本当に婚約者を考えているのですか?」
「いえ、全く」
「は…?」

普通この展開ですとそう思う私の考えは決して間違っていないと思うのです。
奥さまは、姫様に婚約者ができることは反対なのですね。

「今は、よ。マリー。将来の候補として考えておこうとは思っているの。あと5~6年もすれば本当に婚約者を考えなければならない事になるでしょうし」
「そう、ですね」

姫様はフィリアリナ家の姫なのです。
そして貴族の中では恋愛結婚というのはとても少ないそうなんです。
私は貴族の中でも端っこにいるような名ばかりなので、婚約者や政略結婚なんて縁がないことなのですが、姫様は違います。
恐らく、国内の有力貴族、もしくは国外でもそれなりの権力をお持ちの方々でないと相手になり得ないのだと思います。
姫様には幸せになって頂きたいのに…。

「そんな顔をしないで、マリー。シリンに好きな子ができたら、私はそれを諦めろだなんて言うつもりはないわ。周りが煩いから形だけでもこうやって婚約者を選んでいるのよ」

貴族の中では珍しい事に、奥さまと旦那さまは恋愛結婚だそうなのです。
そう、恋愛結婚する方もいないわけじゃないのですよね。
そう言えば、現ティッシ国王陛下であるエルグ陛下も恋愛結婚でしたよね。

「目を通すだけ、お願いね、マリー」
「はい、分かりました奥さま」

そうです、この中にもしかしたら姫様が本当に好きになる方がいらっしゃるかもしれないのです。
意を決してそのうちの一つをとって、ぱらぱらっととりあえず目を通します。
…通しますが。

「あの、奥さま…」
「なあに?」
「何やらものすごい方々ばかりなのは気のせいでしょうか?」
「そう?」
「私も知っている方々ばかりの気がしますが…」
「マリーも貴族の一員でしょう?知っていてもおかしくはないわ」

にこりっと笑みを浮かべる奥さまですが、この書類にある名前は私だから知っているわけではなくて普通に有名な方々ばかりなのです!

「グラファス家、ディシュラーノ家、サンゼル家、オーセイのガルファウス家、ナラシルナのラディス家…って、ものすごく有名どころばかりじゃないですか!」
「性格悪そうなの却下していったら、たまたまそんな面子になってしまっただけよ」
「たまたま…ですか」
「そうよ」

確かに、中途半端な身分の方々は姫様に相応しくありません。
身分違いというのではなく、中途半端に権力を持っていらっしゃる方々は、姫様にやさしくない方々ばかりなのです!
国の上の方に立つ方々は、しっかりした方が多いようですので自然にこういう方々になってしまうのは仕方ないですが…かなり豪華な面子です。
うーん、と唸りながら私が選抜された書面と睨めっこをしていると、突然ぼっとすぐ横から火が出現!

「お、奥さまぁ?!!」
「あら、驚かせてしまったわね。不要なものは処分してしまおうと思ったのよ」

いや、あの、奥さま?
処分と言っても法術使って燃やす必要はないのでは…。

「欲が見え見えの相手がいたもので、つい燃やしてしまったわ」

奥さまは姫様が関わると、ちょっと過激になる気がします。
いえ、姫様大好きですから私はそれはそれでいいと思うのです。
奥さまがそれだけ姫様が大好きなのだということでしょうから。

姫様が婚約者をもつ時はまだまだ先でしょうが、私が認めた相手でなければ姫様の横には絶対に並ばせませんからね!



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